脈動集鑑賞 5句e 

俳句と鑑賞 (堀口俊一)
  
2018年1月号より

けふ誰も来なかったなあと秋の夜     中川チエ子

 上五中七の一気に詠まれた口語的表現が面白い。今日一日のことを振り返って、それにしても「誰もこなかった」ことの稍寂しい気分がうかがえる。

海鼠腸や己のが臓腑の頼りなき      奥野 義治

 海鼠腸(このわた)は海鼠(なまこ)のはらわたの塩辛。

作者は、今回の通信欄に「入院治療」のことを記してこられた。「切実に気持ちのこもった句作り」をされた由。



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6月の花 睡蓮 大泉公園


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